資格について

こどもの健全育成を推進するためには、職員の高い専門性が必要となります。
児童厚生(一級・二級)指導員の資格は、こうした必要性に応えるために、一般財団法人児童健全育成推進財団が認定した資格です。
教育機関においてこの資格を得るためには、児童厚生員養成課程の認可を受けた大学や専門学校で学ぶ必要があり、下記の認定基準をもとに各行で特色あるカリキュラムが組まれています。

児童厚生一級指導員の資格取得卒業者数 1,374名

2024年3月末現在

児童厚生一級指導員指定科目 単位数
児童館・放課後児童クラブの機能と運営 2 必修
児童館・放課後児童クラブの活動内容と指導法Ⅰ 2 必修
児童館・放課後児童クラブの活動内容と指導法Ⅱ 2 必修
児童館実習Ⅰ(10日) 2 必修
児童館実習Ⅱ(10日) 2 必修
合計単位数 10  

児童厚生二級指導員の資格取得卒業者数 18,431名

2024年3月末現在

児童厚生二級指導員指定科目 単位数
児童館・放課後児童クラブの機能と運営 2 必修
児童館・放課後児童クラブの活動内容と指導法Ⅰ 2 必修
児童館実習Ⅰ(10日) 2 必修
合計単位数 6  

児童厚生員養成課程の概要

1児童厚生員養成課程の経緯

こどもの健全育成に携わるには、第一にあたたかい笑顔や思いやりのある声掛けが求められます。さらに、昨今の複雑多様化するこどもの福祉課題に対応するには、専門的な援助技術も必要です。「こどもまんなか社会」の実現を掲げてこども家庭庁が2023年4月に設置された今、こどもの権利、主体性を何よりも重視する児童館は、ますますその役割が重要視されています。
児童健全育成推進財団により、児童館職員(児童厚生員)や放課後児童クラブ職員(放課後児童支援員)の福祉マインドの養成と専門技術の修得を目的として、1976年より研修事業が実施されています。初任者向けの基礎研修会からベテラン職員や児童館長向けの専門研修会まで、年間に多数の研修会を開始し、児童厚生員と放課後児童支援員の社会的地位向上を図っています。1996年より健全育成活動の一層の普及ならびに質的向上を目的として児童厚生員養成課程の認定を行っています。

2児童厚生員養成課程で取得できる資格

児童厚生員養成課程では、「児童厚生二級指導員資格」、もしくは「児童厚生一級指導員資格」を取得する事ができます。「児童厚生二級指導員資格」は、児童館・放課後児童クラブの活動内容や遊びと生活を通じた発達支援について理解し、専門的スキルを習得したものに認定する資格です。
「児童厚生一級指導員資格」は、それに加えて、児童館・放課後児童クラブの地域福祉活動や児童ソーシャルワークについて理解し、そのスキルを習得した者に認定する資格です。いずれの資格も、児童館・放課後児童クラブの任用資格となります。

3認定児童厚生員資格取得のメリット

  • 児童館・放課後児童クラブの機能や役割を理解し、専門的スキルを身につけることができるので、現場から信頼され、「即戦力」として迎えられます。
  • 幅広い年齢のこどもへの対応や、地域住民や支援者などとの多様なかかわりを学ぶため、他の施設や企業に対しても、就職活動での大きなアピールポイントとなります。
  • 児童館・放課後児童クラブを設置している自治体や施設運営主体では、本資格所有者を優先的に採用している場合や、雇用契約更新の要件となっている場合があります。